埼玉県議会6月定例会 米軍オスプレイ飛行「政府はアメリカに遠慮がある(知事答弁)」

埼玉県議会6月定例会が6月18日開会され、7月6日まで19日間の日程で行われます。18日の開会日、上田知事は全国知事会会長就任を報告しましたが、自民党は祝意を示さず知事との対立を一層深めている印象です。
 
<共産党が東海原発、ホンダ工場閉鎖等で知事ただす>
 
6月定例会は6月26日午後、日本共産党の柳下礼子議員が一般質問に立ちました。議員は米軍横田基地へのCV22オスプレイ配備の危険性について、米軍が戦略上の理由から飛行ルートや目的等の事前通告・開示を行わない姿勢を厳しく批判するとともに、知事が全国知事会会長に就任にしたことにも触れながら「国に対して言うべきことははっきり言う」よう求めました。上田知事は当初米軍への対応は国の専管事項だとしていましたが、柳下議員の再質問に「政府には(アメリカに対して)遠慮がある」の認識を示しました。
 
また柳下県議は、今年法定運転から40年を迎える東海第二原発をさらに20年運転延長させようとする計画に「本県は東海第二原発から80㎞強に位置しており、重大事故となれば被害は甚大だ」と指摘し、再稼働に対する知事の考えをただしました。昨年暮れに県議会自民党が、原発再稼働を求める決議を強行可決したことをけん制する質問になりました。柳下県議はこのほかホンダ狭山工場の閉鎖問題や県農業大学校跡地活用について、さらに障害児の放課後等ディーサービスや公立病院の独法化、県立高校の統廃合の中止などを求めて質問しました。
 
自民党は上田知事の全国知事会長就任批判や原発再稼働決議の強行など自党の存在を示そうとしており、1年後の知事選に向けた動きが始まっています。
またオスプレイ飛行や東海原発での質問中、柳下県議の声が聞き取れないほど(自民党席から)ヤジが飛び、傍聴者から「品性が感じられない」と怒りの声が上がっていました。

ニュース191号P-1