増える生徒 足りない学校 県内特別支援学校の教室・学校不足の抜本的な改善を 牧野浩 埼玉県高等学校教職員組合書記次長<

 子どもたちに障害と発達に応じた専門的な教育を受けさせたいという保護者の願いなどを背景に、1990年代後半から特別支援学校で学ぶ子どもたちが急増しています。07年度4671人であった県立特別支援学校の在籍児童生徒数は、今年度7256人となりこの10年間で1・55倍と大幅に増加しています。
 私たちの運動の成果で、埼玉県は高校統廃合の跡地などを利用して、07年度の高等学園2校(さいたま桜・羽生ふじ)をはじめとして、13年度までに県の東西南北に各1校の特別支援学校(上尾かしの木=09年度、所沢おおぞら=10年度、深谷はばたき=11年度、草加かがやき=13年度)を新設してきました。さらに16年度には入間わかくさ高等特別支援学校を開校させました。
 
<生徒数が適正規模の2倍、3倍超も>
 
 しかし児童生徒の急増に学校建設が全く追いついていません。特別支援学校の多くは100人〜150人を適正規模として建設されていますが、県立知的障害特別支援学校25校のうち15校が200人を超えています。私たちは2000年頃から200人を超える学校を大規模・過密校とし、その解消のために学校建設を求める運動を強めてきました。しかし、現在は200人どころか300人超える学校が4校もあり、13年度216人で開校した草加かがやき特別支援学校は今年度366人、来年度は400人を超えることも推計されています。
 
185号2面p3