戦争法施行で変容する埼玉の基地

 戦争法(安保法制)の施行を先取りするかのような動きが、県内で顕著になっています。

 その1つが、航空自衛隊入間基地に隣接する留保地(旧米軍基地跡地)への自衛隊病院や災害対処拠点の建設計画です。

 戦争法が施行されると自衛隊員は戦闘地域にも行かされ武力の行使も行うようになります。相手から「敵」と見なされ、攻撃を受け傷つき、倒れることも予想されます。海外での戦闘で深手を負い、現地では手の施しようがない重篤な患者は後ろへと送られます。最終的な受け入れ先が自衛隊病院です。災害対処拠点も、大災害などのとき市民が避難する場所ではなく、自衛隊員が集結し、体制を整える場所です。両施設とも、市民のためというよりは、海外での戦闘を前提としてつくられるもので、事実上、入間基地の拡張・機能強化につながります。所沢にある防衛医大での感染症対処能力の強化も、海外で未知のウイルスに感染する恐れを想定したものです。

 「放置していると埼玉が海外での戦争拠点にされかねない」との不安が広がっています。